ミカミ ポーラのuranaisu

ミカミポーラが福岡は城南区のSalon de uranaisuで書いています。サロンいうても美容院じゃなくて占いするところよ。

同性婚を通して学ぶ「チーム家族」

イギリスのウェールズ地方で同性婚が法的に認められるようになった。
初の公式同性婚カップルとして男性二人の挙式が執り行われたそう。

ロンドン(CNN)
イングランドウェールズで29日から同性同士の結婚を認める法律が施行され、各地でこの日を待ちわびた同性カップルが式を挙げた。
英南部ブライトンでは同日午前0時、一番乗りのカップルに選ばれたアンドリュー・ウェールさん(49)とニール・アラードさん(48)が挙式。7年越しの交際が実ったと、幸せいっぱいの笑顔を見せた。
http://www.cnn.co.jp/world/35045862.html

ウェールズというと古風、昔ながらというイメージがあるんだけど
教条より愛を大事にする地方だったのだなあと思った。

西洋占星術では結婚を担当するのは7ハウス、サインは天秤座。
社会的に制度をひっくり返すのは天王星
あり方そのものを塗り替えるのは冥王星が担当している。

天秤座に天王星が入ったのは1969年6月25日
続いて1971年10月5日に天秤座に冥王星が入った。
天王星冥王星より動きが早いので
1975年9月8日に天秤座を出て蠍座に入ったけれど
冥王星は1983年11月6日まで天秤座にいた。

西洋占星術的に考えるとこの時期に
既存の結婚制度は崩壊して塗り替えられる基盤を持った。
この世代が社会的に力を持つころ結婚制度は大激変する。

さて、天秤座冥王星世代は現在42歳から31歳。
会社で言えば部下もいれば上にも一目置かれるころ。
時は来た。

現在世界的に結婚制度の見直しが叫ばれている。
同性婚、別姓婚、また日本では離婚後300日問題など
結婚のあり方にさまざまな改良、改革の声が上がっている。
この世代が先頭に立って旗を振ることもあれば
旗を振っている人に沿道から喝采を送っていることもある。
支持する人がいてこその社会改革だけど
天秤座冥王星世代は結婚制度の改革に強い影響力を持っている。
実はその一つが非婚化、晩婚化でもある。*1

いわゆるバブル世代は乙女座冥王星世代で
天秤座冥王星よりほんの少し先輩。
彼らは何も考えず派手に遊んでいたようで見えて
いまの常識から見ると相当古風な結婚観を持っていた。
彼らは女性をクリスマスケーキに例えてはばからなかった。
24歳までは引く手あまた。25歳すぎたら安売りするしかない。
そして結婚できないのは恥であった。

明石屋さんまの”恋のから騒ぎ”に出演していた女性らは
交際中の男性が脱ぎ散らかした靴下を拾って洗濯するのが当たり前だった。
ボディコンシャスが流行り、高価なブランド品で身を固めていても
結婚といえば「女は男に着いて行くもの」という価値観が主流だった。

対する天秤座冥王星世代の多くは
「嫌々結婚するなら独身でいた方がまし」と考えているし
「家事は女性がするもの、男は妻子を養うもの」が絶対だと思っていない。

少なくとも社会的な建前としては独身は恥ではないし
結婚しても妻に家事をしてもらえるとは限らない
夫に養ってもらえるとも限らない。
すでに獅子座冥王星世代の活躍で同棲生活も市民権を得ている。

じゃあなんで結婚するの?

その答えのヒントが同性婚にあると私は思う。
社会の逆風をものともせず戦ってこられた同性愛者のみなさんが
なぜ同棲、養子縁組で妥協せず、そこまで法的な結婚にこだわったのか。
その答えが見つかれば
いま結婚相手を探している方々の有益な指針になると思う。

鑑定に来られるお客様で結婚を真剣に考えているのは
やはり天秤座冥王星世代の方が多い。
ところが「今すぐにでも結婚したい」と熱心におっしゃっていても
手を見せていただくと結婚線が薄いこともしばしば。
結婚に対してネガティブな感情を持っている方も少なくない。
結婚したいと言いながら
実は「自分や自分の親の面倒を見てくれる人」や
「養ってくれる人」がほしいのかも、と思うこともある。

結婚には法的な効力があって
家事を放棄したら裁かれるし
扶養を放棄したら裁かれるし
性交を放棄したら裁かれるし
第三者と関係を持てばもうすごいことになる。
だから配偶者に養ってもらうこと、家事育児をしてもらうことは正当な権利だ。

でも性別によって役割分担を分ける時代は去りつつある。
いまでも家事を愛する女性、家族を養うことに誇りを持つ男性はいる。
ただ、そうでない人の生き方も尊重されるようになってきた。
結婚することで女性が仕事から解放されるとは限らず
男性の家事負担が増えない保証はない。
その種の役割分担は冥王星に破壊された残存勢力的な力しかないので
当然なものとして相手に要求することは出来なくなりつつある。

いっぽう同性婚では「夫」「妻」という役割分担が希薄だ。
そもそも性別で役割分担を固定することが難しい。
育児の面でもお父さんが二人、お母さんが二人の家庭だってある。
また同性婚では配偶者の子供を妊娠する可能性はない。
それでも彼ら、彼女らには社会を敵に回しても結婚する理由がある。
その思いが法制度を変え、歴史を変えるほどの力がある。
従来の結婚制度にさまざまな問題があるとしても
結婚自体にはそれだけの価値がある。

私は、結婚とは他人と社会的に認められるチームになることだと思う。
そこに至るいきさつはさまざまで
結婚後の生活には
恋愛やセックスが含まれる場合もあるし、含まれない場合もある。
ただ個人的には
友情と愛が含まれていた方が楽しいと思う。
誰だって友だちにもなれない人とチームにはなりたくないからね。

なので、結婚を考えるみなさんには
最大公約数的なモテのテクニックを身に着けることよりも
「チーム家族」のメンバーとして有用なスキルを身に着けていただきたい。
その際自分の役割を「男だから」「女だから」と固定しないこと。
そしてウェールズのアンドリューとニールが
50歳を目前に祝福された結婚をしたことを忘れないでいただきたい。

*1:イスラム圏など少女の早すぎる結婚を問題視することも結婚制度の改革に含まれると思う。