なぜあなたの部屋は散らかっているのか
こんにちは、ポーラです。
「片づけられない乙女座」の話で片づけに関するご質問をたくさんいただきました。片づけられていない部屋とは毛がボサボサの犬のようなものです。あなたの犬たるあなたの部屋が散らかっている、つまり毛がボサボサなのは何故かを考えてみましょう。
ケアする余裕がない
1.ブラッシングしてやる時間がない
飼い主は生きていくのに精一杯です。一時的な緊急事態の場合は後回しにするしかありません。もうずっと生きていくのに精一杯なら暮らしを見直す必要があります。部屋の住み換え、つまり手の掛からない犬と交換することもできます。愛犬と別れることが辛くても。
ただしあなたの犬が手のかからない短毛種の中型犬なら犬を手放しても結果はあまり変わらないでしょう。つまり人並みの広さの部屋に所帯道具があるだけなのに長年散らかり続けているなら転居は引っ越し代の無駄。時間が作れない暮らしに見切りをつけましょう。
2.ブラッシングしてやる気持ちの余裕がない
この場合も飼い主は生きていくのに精一杯です。ブラッシングには時間だけでなく気持ちの余裕も必要なのです。一時的な緊急事態なら後回しに、恒常的に危機的な精神状態なら精神科やセラピーを検討してください。犬の世話は外注することを考えましょう。
犬は飼い主が世話するべきだ、つまり自分の部屋は自分で片づけるべきだと思い込んでいる人がいますが、大切なのは犬が世話されていること、つまり部屋が片付いていることです。行き届かないケアを恥じるよりお金をかけてプロの助けを買うのも世話のうちです。
ケアの方法がまずい
3.ブラッシングの方法がわからない
飼い主は犬の頭から尻尾まで効率よくブラシをかける方法を知らないので、散発的に頭ばかり、あるいは胴の片側ばかりブラシをかけています。これは家の中に散らかっている部屋と片づいている部屋の落差がある状態。手順とやり方を見直しましょう。
人は成長とともに（とくに女性なら！）本能的に部屋の片づけが上達していくと考えている人がいますが、これは大間違いの勘違いです。片づけは料理と同じで、センスに恵まれるかどうかの差はあれど、いつかどこかでやり方を学ばなければなかなか上手くいきません。
同時に味おんちで不器用な人でもレシピを頭に叩き込めばある程度のものが作れるように、先天的に片づけな人であっても学べばそこそこ部屋の仕組み作りと維持管理はできるもの。投げ込む、吊るす、分類するといった具合に段階的に学ぶことです。お手本は保育園のロッカー！
4.ブラシが使いづらい
使いづらい道具は飼い主をうんざりさせ、犬も嫌がります。これは掃除機やフローリングモップ、雑巾の使い勝手が悪い状態。重い掃除機の取り回しが悪く、家具に傷を付けたり壁紙を破いたりしながら階段を上るのはうんざり。シンプルで使いやすい道具を見極めましょう。
※便利グッズや高機能な掃除機、鳴り物入りの収納家具は立派な犬小屋や奇抜なおもちゃのようなもの。犬小屋やおもちゃが犬の世話をしてくれるわけではないように、モノが部屋を片付けてくれるわけではありません。最低限の機能が満たせる定番品を選びましょう。
5.犬がアクティブすぎる
活動的な犬はすぐ埃まみれ葉っぱだらけになり、活動が活発な家は片づけても片づけても部屋が散らかります。外から戻った犬の足を洗うように作業の区切りごとに片づける習慣を。また一頭の犬に一度にあまりたくさんの仕事をやらせないこと。作業領域をわけましょう。
特別な手入れと専門的な知識
6.長毛種の犬
美しくカットされた毛並みを輝かせる犬は素敵ですが、こうした毛並みを保つには専門家、または専門的な知識を持った飼い主が特別な世話をする必要があります。ワックスが必要な床、埃が目立つ色の棚、傷や汚れが目立つ色の床やカーテンは長毛種の犬に似ています。手に負えますか？
7.長毛種の老犬
老犬は病気がちなので餌に気をつけ、ときには医者に診せて面倒を見る必要があります。ボロボロ崩れ落ちる砂壁、屋根裏を走り回る鼠、水漏れする水道管。これらは日々のブラッシングでは治らない病気のようなものです。専門家に修理を依頼すること。家の病は住人も病ませます。
責任者不在
8.世話係がいない
片づけの最終責任者が決まっていない住まいは気が向いたときに気が向いたところだけブラシをかけられている犬のようなもの。家族全員が交代にブラシをかける、あるいはお腹のブラシは父親といった具合に分担すること。世話係の負担が大きいと1、2のケースになりがちです。
9.世話の必要がわかっていない
「犬の毛なんて勝手に生え替わるし、自分で毛繕いもするからとくに世話は必要ない」と犬の世話を甘く考えている人がいるように、部屋の片づけなんて週に一時間ほどあればまとめて出来ると考えている人は実際に手を着けてみて驚くでしょう。現実を知りましょう。
理想と現実
10.コンテスト出場レベルの犬でないと満足出来ない
ブラシをかけても餌を変えても自分の犬がツヤッツヤの毛並みにクリックリの瞳にならないので嫌になり、ブラシをかける意欲をなくす飼い主のように、部屋が片づいても満足出来ないとやる気をなくします。ボッサボサよりましで満足しましょう。
犬の毛は犬が生きている限り抜けます。部屋も人が住んでいる限り散らかります。つまり人はいつもいくらか散らかった部屋を、中途半端に片づけながら生きているということです。何でもかんでも捨ててしまうのは犬を丸刈りにするようなもの。短毛は楽ですが、毛はある程度必要です。そこそこで満足を。
モノを増やすのは犬の毛を長くするようなもの。モノを持つなら伸びた毛をブラッシングしてやる時間と気持ちの余裕と手入れのための知識を持ちましょう。すばらしいモノが乱雑に山積みになった部屋は毛玉でボサボサの犬のようなもの。整えてこそ毛並みが生えるというものです。
このように一口に「部屋が片付かない」といってもその原因は様々です。確かなことは誰にでも部屋が散らかる時期があり、散らかる条件が揃うことはあるということ。中途半端上等の精神であなたの部屋をブラッシングしてやりましょう。部屋はあなた自身の世話もしてくれます。1、2の状態には注意して。
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「片づけられない乙女座」の話で片づけに関するご質問をたくさんいただきました。片づけられていない部屋とは毛がボサボサの犬のようなものです。あなたの犬たるあなたの部屋が散らかっている、つまり毛がボサボサなのは何故かを考えてみましょう。
— ミカミ ポーラのuranaisu (@uran_ice) 2017年5月17日
おすすめ図書
乙女座冥王星世代と天秤座冥王星世代におすすめなのは収納整理と合理性に重きを置いた近藤典子さんですが、蠍座冥王星と射手座冥王星世代には断然ときめきお片付けがおすすめ。愛着と直観で人生を見極めるという理屈も何もない片づけ術で世界を席巻した近藤麻理恵の威力を体感していただきたい。
近藤典子本ならこれ。風と地には最高峰だと思うのでまあ読んでみて。
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