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マイナス思考とネガティブな感情が願いを叶えるために必要なのはなぜか

 

こんにちは。ポーラです。前回は「マイナス思考」で「ネガティブな感情」は自分がどんな価値観を持っているのかを教えてくれる大切なものだというお話をしました。

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今回は引き寄せ界隈で嫌われがちな「マイナス思考」「ネガティブな感情」が願いを叶えるために必要な理由をお話したいと思います。

 

キリスト教をベースにしている欧米のニューソートですが、確かにイエスは「からしの種粒ほどの信仰があれば山をも動かすことができる」と言いました。宇宙の大きな力を信頼すること。自分で限界を定めて諦めないこと。ただし叶うかどうかは「神のご意志であれば」という条件付きです。

 

時は流れて21世紀。ロンダ・バーンの「ザ・シークレット」と前後して、ドイツ出身のピエール・フランクが「宇宙に上手にお願いする法」(原題:Successful Wishing)を出します。ロンダ・バーンの著書には「願う」のほかに「宇宙に命令を出す」と訳されている箇所もあり、「マーフィーの法則」の著者であり牧師であったジョセフ・マーフィーの「愛情に満ちた権威ある父を信頼して願いを伝える」から「出前の注文は番号を確かめて明確に」くらいの話になっており、だいぶ遠くへ来た感じがしますね。

 

ピエールは「宇宙に上手にお願いする方法」で「宇宙にはいいことと悪いことの区別がつかない、思っていることが叶ってしまう」と書いており、「子供が何を欲しがっているのか理解しないままいわれたものをじゃんじゃん買ってしまう親」もしくは「鉄人28号を操作する正太郎少年」のような印象を受けます。*1昔話なら「猿手」や「三つの願い」のようなものでしょうか。

 

いいことだろうが悪いことだろうが見境なしに宇宙は叶えてしまう。思っただけで引き寄せられる。マイナス思考やネガティブな感情はマイナスでネガティブな現実を引き寄せるので危険。思いはいつもプラスでポジティブに!しかし祈り、あるいは願い、はたまた宇宙への命令に意識を集中するのに「ネガティブ」で「マイナス」な考えは邪魔なのでしょうか?


「実現化してほしくないことから意識をそらせ」

ロンダ・バーンは「ザ・シークレット」の中で貧困、戦争、病気、犯罪などに想いを寄せず、豊かさと繁栄について考えればそのような状態を作り出せるのだと説いています。そのために悲惨な情報は遮断した方がいいとさえ書いています。それらは「ネガティブ」で「マイナス」な波動を生み出すからです。

 

家庭という単位で考えてみましょう。家族の病気や給与、成績不振について考えないようにする。いっそ預金通帳や成績表や学校からの連絡は遮断。近隣の不審者情報などは見ない、聞かない。我が家は完璧だと思えば完璧な家庭が育つ。子供が学校の問題や腹痛を訴えてもニコニコするばかりで「ポジティブな話題」へ話を変えてしまう親に育てられるとしたらどう感じるでしょう。これはあきらかに現実否認であり、合理化です。

 

人類を家族として見たとき、困窮している家族からは目をそらし、安楽に暮らす家族とだけ接していれば自分も安楽に暮らせるという主張は、果たして困窮している家族を助けるものになるでしょうか。

 

ロンダ・バーンの説にそって考えるなら、国境を超え悲惨な現実と向き合って難民救助に当たる人こそが難民を生み出しているのであり、自己実現の夢を叶えて豪華な生活を送る武器商人たちは平和を実現する側にいることになります。老齢と障碍を生み出しているのは高齢者や障碍者の介護にあたる人々であり、若々しい健康美をグラビアで眺めている人はこの世に若さと健やかさをもたらしている。みんなが被災者支援をやめてリゾート地に出かければ世界は楽園になる。これは現実的だと思いますか。

 

棘に見なければ棘を取ることはできない

薔薇の花を見て「なんて美しい花だろう」と花に注目するのはポジティブ、「なんて鋭い棘だろう」と棘に注目するのはネガティブ、なんていわれることがあります。しかし現実に棘があるなら、棘をよく見て扱いを考えなければ安全に美しい花を楽しむことはできないでしょう。

 

マザー・テレサがたったひとりで異国ではじめたささやかな活動が全世界から支援を受けるほどになったことは思いが実現する強力な証拠のひとつです。インドの路上で貧困と病のうちに死を迎える人々を看取り続けたマザー・テレサは豊かな愛を抱くと同時に悲惨な現実からけして目をそらすことはなかったでしょう。

 

思いは現実化する。願いに自分で限界を設定してはいけない。確かにそうです。けれども夢の実現を阻む問題があるならそれを直視する勇気はどうしても必要です。わきあがる不安や疑念は自分がどんな考えを持っているのか教えてくれます。耳を傾けずに遮断してしまってはそれを理解することはできません。

 

「ネガティブ」「マイナス」を恐れない

引き寄せの法則」と一口にいっても推奨する方法にはあらゆる「ネガティブシンキング」と「マイナス思考」を避け、願いは必ず肯定的で現在完了形にするように、といういわばスーパーポジティブ系引き寄せ派ばかりではありません。

 

ブレンダは「すべての望みを引き寄せる法則 夢を叶えるタッピング」の中で避けたい事態を言葉にして「そうなってほしくない」と否定的な形で願うことをすすめています。またジャン・スピラーは「新月のソウルメイキング」の中で目的の達成を阻む問題を言葉にして「それがなくなりますように」と願うことをすすめています。

 

テスト前に不安を語った生徒はテストの点数がよかったという実験があります。不安を言葉にすること、悲しみや怒りや痛みを表現することは浄化の基本でもあります。どうかあなたの「マイナス」で「ネガティブ」な思いを無視したり毛嫌いしたりしないでくださいね。

 

今日は文献多い。

 

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*1:鉄人28号は乗り込み型ロボットではなく音声認識でいうことを聞くタイプ。