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ミカミ ポーラのuranaisu

ミカミポーラが福岡は城南区のSalon de uranaisuで書いています。サロンいうても美容院じゃなくて占いするところよ。

最悪のホロスコープ

西洋占星術 開運

お久しぶりです!手相、タロット、本格西洋占星術であなたのセルフプロデュースをお手伝い!uranaisuのみかんちゃんことミカミポーラです。

「もう、ポーラったら何やってたの!」って思ったあなた、さみしくさせてごめんね!ちょっと最近九十九神チャネリングするのに忙しくって、なかなかブログが書けなかったの。あ、その話はまた今度ね。

注:九十九神チャネリング ...家中のモノが「拭いて!磨いて!」「居場所を作って!」とアピールしてくるので、掃除と片付けと模様替えにはまっていたのでございます。

先日お会いしたお客様が、以前いぜんある占い師に誕生日と出生時間を見てもらったところ「最悪だ」と言われたとおしゃっていました。最悪ですか!なんという断言力でしょう。

実は「地獄に落ちるわよ!」とか「今年は人生最高の年よ!」とか、断言力の強い占い師はしっかりした裏づけと自信があるように見えるので人気があります。最悪宣言をされた占い師も評判の先生だったそうです。

でもちょっと考えてみてください。最悪と言い切るからには最高があるということで、最悪と最高があるということはそこに何らかの評価軸があるということですよね。ではその軸はどこにあるのでしょうか。

今日は占星術の読み手からなんらかのご宣託をもらったとき、それを解釈するヒントをご紹介したいと思います。

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ベネフィック&マレフィック

先ほどのお客様のチャートを出してみると、土星が天頂に来る時間にお生まれになっていらっしゃいました。そして断言力の強い占い師の先生はインド占星術の使い手だったとのこと。

インド占星術については門外漢なので、これは推測なんだけれども、占星術では土星が際立ったチャートを「悪い・不吉な」チャートだと読む人はいる。

西洋占星術で使う10の天体はベネフィックとマレフィックにグループ分けされていて、かつて土星はマレフィックの代表だった。アンジョリーナ・ジョリーが演じた「眠れる森の美女」の悪い魔女の名はマレフィセントでしたよね。そう、土星は不吉な星とされていたのです。


顔色悪い。

かつて土星は太陽系でもっとも公転周期の遅い惑星とされていました。西洋占星術では公転周期の遅い天体は周期の早い天体を制する力があると考えられていますから、1781年に天王星が発見されるまで土星は最強の惑星だったわけですね。

およそ28日で獣帯を一周する月からはじまって、水星、金星、太陽、火星、木星といった惑星の影響はすべて土星の管轄にあり、それらの働きがどうなるかはすべて土星がどう作用するかによる。これが古典占星術の考え方です。このことから土星は人が逆らうことの出来ない社会的権威、規制、宿命、また肉体的な限界を表しています。*1

月は人の感情や肉体の象徴とされています。感情や肉体のコンディションが人に及ぼす影響は大きい。でも感情的にはOKだけど法的にはNGということはままあります。飢餓にあえぐ子供がパンを盗んだことを法が泥棒だと裁いて処罰するとかね。

土星は老人、それも長老と呼ばれるような権威者の象徴でもあり、このような人に逆らえばただではすまない。特に中世ではこのような階級制度の人権侵害はいまより深刻だったでしょうから、土星がチャートの目立つ位置にあるというのは、法の番人に一生目をつけられるという印象があったのではないかと思います。

でも考えてみてください。確かに法の暴走は困るけれど、法が機能しない国、権威者がいない国ってどんなところでしょうか。ルールがなく、権威者がいない場所は無法地帯です。

マレフィックには火星も含まれています。火星は攻撃や暴力の象徴であったからです。同時に火星は精力、生命力の象徴でもあります。生命力のない人は生き延びることは出来ません。

土星が象徴する法や権威者も、火星が象徴する生命力や闘争心も生きていくために必要なものです。ではなぜマレフィック扱いなのか。ここで考えなければならないのは西洋占星術は誰のためのものだったのか、ということです。

土星、火星、天王星を恐れる人々

1781年に発見された天王星はマレフィックにグループわけされました。天王星奴隷解放運動や仏蘭西革命、産業革命と関連付けられている星です。これらの社会的変化で憂き目に遭ったのはのは誰か。そう、貴族階級のみなさんなのです。

貴族のみなさんにとっては金と立場にモノを言わせてええじゃないかが通用しない法は恐ろしいものでした。相手が誰であろうと向かってくる攻撃や暴力はもちろん恐ろしい。そしてお家を転覆させる革命はさらに恐ろしい。映画「マレフィセント」の「悪い魔女」も国家に敵対しそうだという意味でマレフィックでしたが、それと同じです。

いっぽう甘いもの、楽しいこと、若い女性を象徴する金星は快い。豊かさと寛大さ、富の象徴である木星はさらに快い。大衆の人気や愛らしい妻を象徴する月も快い存在です。というわけで、これらはみなベネフィックグループに入れられました。

土星は英語でサターンです。これはローマ神話のサートゥルヌスが語源で、サートゥルヌスはギリシア神話のウラヌスと同じ神です。

我が子を喰らうサトゥルヌス

彼は時間を司ります。富も身分も時間を左右することは出来ず、老化や死は平等に訪れます。また適切な法の下では人は「法の下に平等」です。お貴族様VS庶民でも、えこひいきは期待できません。実際土星が際立ったチャートをお持ちの方はこの種のお目こぼしを自分にも人にも期待せず、規律を尊重します。

というわけで、火星や土星、また天王星など「マレフィック」グループの星が際立つチャートをお持ちの方は、富と若さで安楽に暮らしたい貴族の宿敵、貴族社会になじめない人ということになります。エイブラハム・リンカーン*2マハトマ・ガンジー*3キング牧師*4もマレフィックグループです。この体制の敵め!最悪だな!というわけですね。実際たいへんなご苦労の多い人生であったと思います。でもそれは最悪の人生でしょうか?

占いの起源と背景による文化的な影響力

というわけで、占星術と名のつくもので最悪とかよくないとか書いてあったら、それはマレフィック、特に土星が際立っていますよ、という意味かもしれません。

誕生日がよくない →マレフィックが際立ったネイタルチャート
今年の運勢はよくない →マレフィックが際立ったトランジットチャート

というわけです。*5マレフィックが際立ったチャートに生まれた方は体制側で安穏と暮らす人生はあまり期待できません。土星が際立つチャートをお持ちの場合は社会的なルールをよくも悪くも真剣に受け止める傾向が強いでしょう。その結果ルールを尊守するようになるか、徹底抗戦に出るかはアスペクトによります。

先日星野村でガイドをしてくださった方のチャートは土星がMC付近にありました。この方は女性でしたが、それはそれは丁寧で上品できちんとした方でした。貴族はけしてこのように人に仕えたいとは思わないでしょうから、不幸なチャートと解釈することでしょう。

このような占いの起源と文化的な影響による解釈の違いは東洋でも見られます。次回は西洋式に読まれている手相がなぜか東洋式に解釈されている例についてお話したいと思います。

まさにこういうお話。石井ゆかり先生らしい視点でよござんした。

*1:自と他の境界線ということで皮膚なども表している。

*2:1809年2月12日生まれ。海王星土星が射手座で合、これに魚座の水星と冥王星の合にスクエア。高い理想と博愛の精神が歴史的な常識を破壊。

*3:1869年10月2日生まれ。土星海王星、月の火のグランドトラインと、獅子座の月を起点とした不動宮のTスクエア。現実を超えた尽きせぬ理想を底知れぬ胆力で現実化。

*4:1929年1月15日生まれ。山羊座の太陽と冥王星オポジション海王星土星木星のトライン。そして孤立した天王星。彼の常識やモラルは乙女座海王星の奉仕の精神と連動し、山羊座の太陽は冥王星の破壊と創造を現実化していく。博愛と平等を愛する魚座の月と金星は蟹座冥王星から尽きない力も注がれてる。

*5:宿曜占星術西洋占星術がインドに渡り、中国を通って日本に入ってきたものだけど、月だけを読むのでベネフィック・マレフィックはなく、月の位置で吉凶を占う。12サインは共通なんだけど、これまた文化的背景の違いからずいぶん解釈が違う。たとえば西洋占星術では蟹座の月はメランコリックでデリケートと解釈するが、蟹座17度から始まる宿曜の柳宿は毒害宿と呼ばれ、人に取り入って何でも自分の思うままにしようとするとされている。これは蟹座の月の執着心が東洋ではよくないものと解釈されているせいだと思う。