現役占い師がおすすめする占いを独学する方法
今日は独学で占いを学びたい方に、私の独習方をご紹介したいと思います。
語学の学習と通じるものがあるので、外国語を学ぶときどうするかを考えながら読んでみてください。
基本に忠実でわかりやすい本を選びましょう。はじめから高名な先生の分厚い本を買うのはおすすめしません。そういう本は占術が自分に合うかどうかわかってから買うのが安全です。
Amazonレビューも参考にしつつ、出来れば書店で手にとって選びましょう。書籍選びはトライ&エラーの繰り返しです。古本や図書館も有効活用してください。*1
私は魔女の家ブックスの本や藤森緑先生の本を図書館で借りて学び、鑑定でお金をいただくようになってから古本を買いました。「タロット大全」など辞典並みに分厚い高価な本も、図書館で借りて二週間真剣に読むとかなり頭に入ります。
読んでみてしっくりいかなかった場合も場所塞ぎにならず、やがて増えていく本のためのスペースを残しておけます。
2.おすすめはソフトカバー
テキストはノートを取りながら、またカードやパソコンなど占い道具片手に読むので、表紙の柔らかい本が扱いやすくておすすめです。
軽くて携帯しやすい文庫もいいのですが、文字が小さすぎず、絵や図とのバランスのよいものを選びましょう。内容がよくても読み辛い本やレイアウトが分かり辛い本はなかなか頭に入りません。
3.全体をざっと読み、個人的なことを占ってみる
占術には向き不向きがあります。人気があっても自分にはピンと来ない占いより、実際に何度か占ってみてしっくりくる占い、根拠に納得できる占いを学びましょう。
振り子を使ったダウジングという占いでは、最初に個人的でわかりきったことを占って、振り子のパターンを読む練習からはじめます。
他の占いも同様です。まず個人的でわかりきったことを占って、腑に落ちるかどうかを確かめましょう。
「あの人は自分をどう思っているか」など結果を確かめようのないことを占うより、当たったかどうか確認できる問いを立てましょう。適切な問いは占いの要です。
命占*2の場合は自分に該当する箇所とそうでない箇所を読み比べて見てください。
私は該当する箇所とそうでない箇所の解説がどちらも当てはまるように思える占いは除外します。誰にでも当てはまる占いは各人の個性を反映していると思えないからです。
4.手書きでノートをとる
表紙が丈夫で、押さえなくてもぱたんと開いておけるノートがよい
手書きでノートを取る利点は以下の通りです。
・電源なしで読み返すことが出来る
移動中、待機中は貴重な独習時間です。紙のノートは電源が切れることがないので読み返すのに便利です。
・手書きの速度は記憶しやすい
キーボード入力より時間がかかりますが、書き写している間に頭の中で内容を整理することができ、記憶が定着します。
専門用語なども繰り返し書くと知らず知らず頭に入ります。
また図を書き写すことは占術の概念を視覚的に把握する助けにもなるので特におすすめです。
・鑑定の現場で活用しやすい
鑑定中に本を開くとお客様は「大丈夫?」と不安になりますが、自分で整理したノートなら「よく勉強しているな」と安心していただけます。
また別々の本から肝心なところを抜き出しておくと本を数冊持ち歩くより検索しやすく、手早くお客様にお見せすることも出来ます。
・後々人に教えるときに要点をまとめる練習になる
占い師の主な仕事は鑑定、執筆、講義です。講義にも執筆にも占術を文章にまとめ、概念を図解するスキルは必要です。
メール鑑定や対面鑑定でも鑑定結果をテキストにまとめてお渡しする機会はたくさんあります。
5.手当たり次第に占ってみる
ユングタロット公開鑑定モニターを募集したのはそのため
語学と同じで「学んだらすぐ使う、使ったら学んだところを復習する」の繰り返しで技術が身につきます。
「すべてを学び終えてから人のことを占わせてもらおう」と考えるのは、ネイティブと対等な語学スキルを身に付けてから外国語を話そうと思っているようなもの。学習は座学と実践の両輪で進みます。
自分のレベルを客観的に把握するのはなかなか難しいことですが、まずは知り合いにモニターをお願いするなど練習をつんでください。
注意すること
知識が浅いあいだに自分から不当な対価を要求しないこと。占術が未熟なうちに採算を取ることに気を取られると、進歩が鈍ります。
人は無理な投資をすると急いで成果を回収したくなるものです。テキスト代やセミナー代、占いの道具に無理なお金をかけると「これだけお金をかけたのだから、それなりのお金をいただく権利がある」と考え、実力がないうちから高額な鑑定料金を設定したくなります。
しかし挨拶程度しか出来ない人が「自分は語学学習にたくさんお金をかけたから」と通訳として高額なお金を請求するのはおかしなことだと思うはずです。
学習にかかった時間や費用が生きてくるのはそれが実力になってから。欲に負けないためにも学習のための初期投資はなるべく抑えることをおすすめします。
最後に独学でくじけそうになるとき読み返す言葉をご紹介いたします。
「象を食べる方法はひとつだけ。一口ずつ食べます」
Good Luck!
世の中にどんな占いがあるか、どうやって学んだらいいかを、私はこの本で学んだのでございます。