ミカミ ポーラのuranaisu

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イエス・キリストを山羊座にしちゃったクリスマスの裏事情

こんにちは、ポーラです。新春博多阪急イベント情報はこちら!

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さて、今夜はクリスマス・イブ。朝からラジオでクリスマスソングが流れ続けています。今日はクリスマスと占星術の意外なつながり、そして占星術キリスト教についてお話したいと思います。

 

イエス・キリスト山羊座ではない

クリスマスはキリスト教の祝いとされていますが、イエス・キリストが生まれたのは12月25日ではありません。これはカトリックも認めている周知の事実。諸説ありますが、いくつかの証拠からキリストが生まれたのは秋という説が濃厚です。

 

根拠のひとつはルカ2章8節の「羊飼いたちが、野宿で夜番をしながら羊の群れを見守っていた」という記述。彼らは夜空いっぱいにキリストの誕生を祝う天使たちを見たのですが、イスラエル地方の12月25日は厳寒!この時期に羊たちを夜間に放牧する習慣はありません。

 

クリスマスには教会に馬小屋で生まれた幼子イエスの誕生の場面を描いた絵や人形を飾る習慣がありますよね。

飼葉おけに寝かされたイエスとそれを見守る母マリアとヨセフ。身重のマリアを連れたヨセフはカエサル・アウグスツの命を受けて故郷で登録をする旅の途中で、宿を見つけることができなかったのでした。

 

厳冬に身重の妻を連れて、長旅のあげく馬小屋に泊まるのは命の危険。ただでさえイスラエル人から反感を買っていたカエサル・アウグスツがこのような強烈な反感を買う布告を真冬に出すとは考えられず、この点からも季節は温暖な秋だったと考えられています。

 薄着だよね。

 

東方の占星術

さて、幼子イエスとその両親のそばにはひざまずいて捧げものをする「東方の博士」と呼ばれているこの人々が占星術師だということをご存知でしたか?

奥で杖を持っているのは羊飼い、 手前と左奥の人が博士。いい服着てます。

 

西洋占星術の起源はバビロニアにあり、カルデア人によって体系化されました。カルデア人とは人種ではなく、バビロニアの知的エリート集団のこと。イエスに会いに来た人々は東方から来ましたが、イエスが生まれたベツレヘムから見て東方にはバビロニアがあります。

 

マタイ2章2節には「ユダヤ人の王としてお生まれになった方はどこにおいでになりますか。私たちは、東のほうでその方の星を見たので、拝みにまいりました」とヘロデ王に告げたと書かれています。彼らは星を読んでエルサレムまでやってきたのです。

 

初期の占星術は個人のためのものではなく、自然災害を事前に予測して農耕の計画を立てたり、政権のゆくえを占うためのものでした。イエス・キリストの誕生はまさに世界をゆるがすニュースとして星の動きが非常に顕著なものだったのでしょうね。

 

後にローマの国教となったキリスト教占星術を魔術の類として弾圧し、数々の貴重な書物を焚書にします。しかしマタイ2章11節を見ると東方から来たこの三人組は帰り道にヘロデに追われること、そこから安全に逃げる方法を夢で示唆され、無事母国に帰還したと書かれています。少なくともこの時点で占星術師は滅ぼすべき神の敵ではなかったようですね。

 

キリスト教に圧制された占星術ペルシャやインド、アジアで独特の進化を遂げ、ふたたび西洋文化に戻ってくるのは十字軍の東方遠征の後。逆輸入された占星術ルネサンスを経て実験科学のひとつとして受け入れられました。

 

12月25日がキリスト教の祝いになった理由

さて、それではキリスト教には縁のない12月25日がなぜクリスマスになったのでしょう?

 

実はキリスト教以前から12月23日の冬至を祝う習慣は各地にあったのですが、キリスト教視点ではそれらの祝いは真の神に逆らう異教の祝い、サバトとして禁忌なものとされました。キリスト教は布教に伴ってそれらの祭りとりやめさせるかわりに、採用する口実としてキリストの誕生を祝うことにしたようです。

 

こうして紆余曲折を経て祝い続けられてきたクリスマス。ドラマ「大草原の小さな家」シリーズの原作、ローラ・インガルス・ワイルダーのアメリカ開拓史を読むと、このクリスマスがどれほど欧米の家族にとって大切なものなのかがよくわかります。どんなに苛酷な状況の中でも、乏しいものをやりくりして、家族みんなが互いに愛を贈り合うたいせつなお祝い。それがクリスマスなのです。

 

起源よりも、宗派よりも、そして商業的な戦略よりも、今夜は愛する人のことを思い、愛された記憶をたいせつに思いだし、愛を広げられる機会を思いめぐらす夜にできたらいいなあと、そんなことを思います。メリー・クリスマス。

 

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