独学で占い師になった団地妻がkindleと紙の本を独習対策視点で比較するよ
こんにちは。福岡の団地妻占い師uranaisuです。団地は蝉が元気いっぱい鳴いてます。カフェで涼みたい!
博多阪急6階 「カフェレジャン珈琲舎のだ」のレモネード
2015年の夏も博多阪急のイベントで占うよ - uranaisuが占います
本好きな子供あるあるですが、わたしは小学生のころは勉強しなくても成績がよく、そのため勉強のやり方が身につかず、中学で一気に成績を落としてしまいました。その後大人になる過程でやりたいことができ、そこで勉強の仕方を学びました。
おかげでプロの占い師になろうと思ったときはそこで身につけた勉強方が実を結んだわけですが、子供の頃にこれがわかっていたら…。でも星を見たら「この子は進学でドロップアウトせざるをえないな」というチャートで納得。9ハウスのルーラーにハードアスペクトがある方は進学を断念したり中退したりしやすいよ!
それでは昨日に続いて今週のお題「読書の夏」に関連して、Kindleが独学用テキストに向いているかどうかについてお話していきたいと思います。昨日の話はこちら!
Kindleはパラパラ検索がしづらい
以前こちらに書きましたが、独学の基本は本の読みこみと手書きのノート作成、そして実践です。
本をノートに丸写しするのではなく概要をまとめることが大切。ノートは後にリファレンスとして使うという目的もありますが、書きながら内容を頭に入れていくためのものでもあります。
占い、特に命占と呼ばれる生年月日を作った占いは、構造を図に出来るような明確な枠組みがあります。本から学んだ内容をノートにまとめていくことで、その枠組みを頭の中で再構築していくのがノートをとる目的です。
こうして全体像を頭にいれてからさらに細かな点を折に触れて読み返していきます。なので初読はわからないところにこだわらず、全体をざっと読み終えてしまうことが大切です。
紙の本の場合、このようにざっと何度か読んでいると、目的の図や文がページの右にあったのか、左にあったのか、本の最初の方にあったのか、後の方にあったのかがなんとなく記憶に残ってきます。その記憶を頼りに「あの話、どこかで読んだな」と思う時に本をぱらぱらめくりながら目的の箇所を探し出すことが出来ます。
しかしKindleではこれが出来ません。Kindleにもしおりをはさんだり、マーカーをつけたりする機能はあります。けれどもはじめに読んだ時はとくに気にならず、目印を何もつけなかったくだりを探すのは、紙の本よりずっと大変です。
文章の位置もテキストの大きさを変えることでずれが出てきます。そうなると「確か右上の方に…」と視覚的に探していくことは出来ません。これがKindle学習の難しさのひとつです。
図やイラストを書き込めない
書き込みをしてしまうと本が傷むし、手放すときも価格が下がるという理由で紙の本に書きこみをしない人も多いと思いますが、思い切って書き込んでしまった方が「この本がぼろぼろになるまで読み込むぞ」と覚悟が決まるのでおすすめです。
余白に書き込んだ疑問や発見が後々大きな成果になることもあり、概要を図にして書き込んでおけば本文を読み返すときの参考にもなります。Kindleはテキストメモを挿入する機能はありますが、イラストや図は書き込めません。
占いの本は出版される部数が少ないせいか校正がゆるいものも多く、生年月日や星座の名前、天体の名前が明らかに間違っていることもあります。*1カードの本、手相の本にもそういうものはあります。これらは自分で修整しておいた方が後々混乱しなくてすみます。
しかしKindleはそれが出来ないんですね。Kindleは多くの自費出版が含まれるので、校正の甘さは紙の本とは比べものになりません。本職の校正の方がみたらイライラしっぱなしではないかと思います。もちろん占い師が気になるのは日本語の正しさではなく占術を記述したものの誤りなのですが。
こうした自由度の低さは著者と出版社の作ってくれたボートに乗って物語の川を流れていくだけならさほど問題はありません。けれども独習用の資料としては自分用にカスタマイズできないのはマイナス要因です。
「ちょっと待って、その点は図書館の本で勉強するのも同じじゃない?」
と思われる方もいらっしゃるでしょう。借りた本では出来て、Kindleで出来ないことが他にもあります。
Kindleは図を見ながら本文を読めない、コピーが取れない
易や占星術の本にはしばしば複雑な図が登場します。タロットなどでもスプレッドと呼ばれるカードを並べた図が出てくることがあります。手相の解説には手のひらの図が必要です。
Kindleは一度に一ページだけを見るしくみになっており、見開きで両方のページを見ることが出来ません。(見開きで表現されている漫画やグラビアはどうなっているのかな?)ですから解説を読みながら図を見ようと思ったら、数ページ進むごとに元のページに戻ってくる必要があります。これはとってもわずらわしい。
手元に図を置いて本文を読んでいけばいいのですが、Kindleはコピーが取れません。取ろうと思えば取れるのかもしれませんが、サイズが小さい。小市民としては余白にあたる縁の部分を真っ黒にするために黒のインクが大量に必要なのも剣呑です。
というわけで、Kindleで占いを学なら「アセンダントのルーラーは獅子の23度で魚座の月とクインカンクス。この月とセキスタイルの冥王星に2ハウスのカスプが重なっている」「未来の位置にはソードの9。とても明るい展望は望めない」といった文章を読んだだけで、図に頼らずに星の配置やカードの絵柄が思い浮かべられるようになっている必要があります。つまり初心者には厳しい。
繰り返し出てくる図表を丸ごとコピーしてノートに貼っておくことも難しい。Kindle本はノートをカスタマイズするにも不向きなのです。
人に貸せない、売れない
ダウンロードした本はアプリを使えばスマートフォンで読むこともできます。けれども読み終わった本を人に貸したり、古本屋で売ったりすることはできません。「ちょっと読ませて」という人にKindleを手渡すことはできます。でも読み手がうっかりホーム画面を見てしまうことがないよう、書棚リストに見られて困る本がないかご用心!
読み終えた本を売ることについては好みの問題ですが、私は手放す本はまた誰かに読んでほしいと思っています。お金になればもちろんうれしい。でも無料であげることになってもいいから、誰かがまたその本から知識を吸収してくれたなら、本を死蔵させておくよりうれしいのです。
前回お話したように、占いの本の中にも資産的に価値があるプレミア本もあります。そういった本が人から人へと渡っていくのはロマンがあるし、お金になる!というのはやっぱりうれしい。書き込みは出来ませんけどね。
まとめ
Kindleで独学するメリット
・本を数冊持ち歩くより軽くてかさ張らない
・紙では入手しづらい本が安く手に入る
・暗いところでも読める
・スマートフォンに保存して二箇所で読める
・何を読んでいるかパッと見わからないのでディープな占い本を読んでいても恥ずかしくないw
デメリット
・パラパラ検索が出来ないので読み返すとき不便
・手書きの書き込みが出来ないので図やイラストを追加できない
・図や絵を見ながら本文が読めない
・コピーが取りづらいのでノートの資料を作成しづらい
・貸せない、売れない
これらを合わせて考えると、占いに限って言えばKindleはあまり独習向けではないとわたしは思いました。同じ本をKindleか紙の本かどちらで買おうか迷っているなら紙の本がおすすめです。少なくとも中級から上級レベルの実力がつくまでは内容を理解するのに時間がかかると思います。
今回はデメリットばかり取り上げましたが、英語多読など読んで読んで読みまくるしか道はないという学習法にはとてもいいものです。また図表やイラストを紙の書籍で補えるなら参考書のひとつにはなると思います。占いも図表に頼らず頭の中でチャートやスプレッドが描ける段階に入っているなら、Kindle限定のマニアックな本から新たな視点を獲得する勉強になります。
双方のいいところを取り入れながら紙の本とKindleなど電子書籍を使い分けていきたいですね。とかいって私もいつかKindleで占いの本を出したいと思っているので、そのときはよろしくね!
◇Twitterはこちら @uran_ice ◇
*1:校正する側に占いの知識がなければ気付きようがない。